眠り姫

音のない夜

自分以外の誰も世界にいないような夜

カップにコーヒーを注いで目蓋が落ちるのを待つ



星のない部屋

明かりのないくすんだ部屋

引きずられるようにゆめのなかに墜ちるのを待つ



おとぎ話はいつも同じだ

私はここに生きているのに



次に目が覚めたときには

はじめから陽だまりにいて

幸せな夢を見て

そっと眠れますように

23/11/23 01:05更新 / 辻葉冷弧
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