空音 U  港は雪

閉じた目蓋の暗がりに
明日を嫌って飛んだ蝶を見た
ビル街になど行きたくないと港の風
煽られて堕ちた生活
嘯く虎を蹴散らせども蹴散らせども
あんな水の中でよく生きていられたな、
 水なんてなかったよ
じゃああれは何だったのかね、
 雪の灰だよ、灰が積もって燃えたのさ

19/01/23 23:27更新 / 辻葉冷弧
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