明日、月は綺麗でしょうか?
もう痛いんだよ、とありふれた言葉で心が鈍く明滅する
だんだん見えなくなっていくから耳を閉じる
擦り減った熱の匂いだけを頼りに
手垢だらけの夜に浸って
そんなこともあったねと
笑い合える日々を夢に見ている
あなたの声がかけた呪いは
どうも解けそうになく
明日の月は綺麗なんだと
教えてくれたらそれでよかったのに
矛盾だらけで悩んだ僕を
この世に縛るあなたの言葉
本当は思い出せないのだから
忘れてしまえばそれでよかったのに
もう痛いんだよ、ありふれた言葉を自分に言い聞かせる
月なんてとっくに消えている
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