不器用な烏

不器用な烏
息をするように飛んで
飛ぶように息をした
羽は黒く
黒い夜の全てが彼の羽になった

彼は死んだ
悲しみが彼となり
彼が悲しみとなったとき
唐突に彼は死んでしまった
誰もそれを知らなかった。

20/05/18 02:02更新 / 辻葉冷弧
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