心の内に雪降りてさ

心の内に雪が降る

冷たくて刺々しい黒い雪が

止めどなく降り続ける黒い雪に

心が埋もれて黒ずんていく

これでいいんだと自分自身に言い聞かせながら

なぜか涙が勝手に込み上げてくる

頬から零れ落ちる涙は尽きることなく流れ

いつしかその涙から白く光輝く一頭のモンシロチョウが生まれた

モンシロチョウは鱗粉を振り撒きながら飛びまわり

鱗粉に触れた黒い雪はジワジワと溶けていった

モンシロチョウによって黒い雪が全て溶けて無くなった心は

本来の透き通った純白にへと還っていた

元の華麗な姿に戻った心に歓喜するこちらを

モンシロチョウはただ静かに微笑んで見つめていた

25/02/12 15:58更新 / まだら雲
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c