秋暮れの空
歩き続けた道を振り返る
曲がりくねったあの道
険しかった、道が途切れた
決して一本道ではなかった
さっきまで歩いた道はもう見えなくて
戻り方を知らない
座ったベンチに安らぎを求めて
遠くの貨物船に想いを馳せる
戻り方を知らない
ただ思い出と経験と[臆病]が残って
周囲(まわり)のせいにして
いつも自分を保ってきた
秋が終わる
世間が騒がしくなる
立ち止まる道にはただ1人
先は変わらず道は不安定で
それでも
刻一刻と変わるこの空の下
なんとも言えぬ穏やかな気持ちにさせ
隣(ちかく)の恐怖や焦りをそっと宥めてくれる
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