炎天下
恐らくちょっとした
楽しいくらいの病気だったんだろう
青い熱に侵されてふらふらとした足取りで
気付けば君の家の前
「幽霊か何かみたいだね」
って君はあの時笑ったね
でも行き先を失くしたナビゲーターは
今でも君に取り憑かれてる
今はあの日と同じ8時45分
君が来ないのは道に迷ってるに違いない
未だにそう思ってるんだ
日傘で隠れた君の気持ち
まだあの瞳と目が合わない
日差しが君を狙ってる
そう思ってたのに「僕が怖いの?」
答えが聞こえないよ
あぁ、
誰か太陽を喰べて
溶け出して落ちた雫が何なのか
僕にはもう分からないから
恐らくちょっとした
悲し過ぎるくらいの病気だったんだろう
インターホンが僕に喋りかけてる
「サヨナラ」って告げてる
君は何も悪くない
そう、君は悪くない
とりあえずこのインターホンは
とりあえずこのインターホンは
壊して走り去ろうか
もう会えなくて悲しいけど
壊して走り去ろうか
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