窓辺のカフカ
悲しくなんてないよ
日記にも書けない時間が増えてくこと
雨がこの街を浸すまで
愛しくなんてないよ
信号の点滅時間すら惜しくなったこと
光が僕の闇を見ないフリした
引っ張ればすぐに千切れてしまいそうな
そんな線路の向こう側へ行く
難しいことだ、なんて何故言う?
君は意外と強いんだぞ
今なら見たい景色の全て
目を閉じてでもピントを合わせられるだろ
窓辺から身を乗り出して
踊れ、今なら壊れてもいいだろう
嬉しくなんてないよ
この唄も誰かの真似事になってしまうの?
ならこんなもの要らない
寂しくなんてないよ
だって君にはもう一つ手があるから
それならもう必要ないでしょう?
押し込めて潰してやりたくなるほど
身勝手で惨めな五次元の空
微笑って指差した先の点と
君と僕を繋げば怖くなんてないよ
今なら触れたい明日一つのみ
ヒントなんて無くても嗅ぎ出せるだろ
海辺に憧れていたんだよ
描け、恥ずかしいものだらけだろう
声がほら、こだまする
僕の言葉の一つ一つ 何もかもが
ノイズと化してしまう前に
疾れ、今なら怖くなんてないだろう
TOP