散骨、ビルの屋上
爆散した身体を拾いにゆこう
毎朝の巡礼は終わりを告げた
猫も餌付けする手の冷たさに気づき
斜めった夏に抵抗を謀る
毎秒の使い道を手帳に書いていた
「尊重」という逃げを繰り返していた
君が骨になったのなら僕は一体、
何になればいい?
最期窓越しに手を振り閉じた光が
後ろめたさのメタファーを語ってゆく
肝心な時にブレーカーは落ちていて
あなたに目配せすることも叶わないんだな
船頭の声だけがこだまする
見知らぬ人の手の温もりの中で
ただまどろんでゆく
自生と自死が拡散され流行ってゆく頃
僕は一体何になればいい?
今ひとつピンとこない聖者の演説に
飲みつつ語るコーヒーの不味さに
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