天国へのロング・ラン
小沢健二「dogs」のアクリル板に
付着した昨日の僕の失敗の轍
擦るほどリフレインするのよ、光線
物語は季節の肌を知らぬまま始まってゆく
天使の歌声はまだ気に入る程じゃない
東京タワーの苗床が呻いている
桃に、黄に、弾けて何処を目指しているの?
ブレた輪郭は青年的で儚げだ
言葉は葉っぱというより母なる漣
まだ遠い遠い春の日よ
オンザロッキンチェア
ギラついた門を叩くのはきちんと
別れを告げて笑みを溢す時
「2人が出逢わないことで成り立つ歴史」
乾く舌はキスすら求めない
彼らに要るのは2本のミネラルウォータ
“さよなら”
階段の手摺りから今転げ落ちるよ
小さい小さい翼の片割れと
許せるようになってきた箱の中の闇
バタム
TOP