愛しさを輸血していく
僕と君はテーブルを挟んで座ってる
僕は君に
拳銃を向けて引き金に指をかけている
君は僕を
見つめ僕が淹れたコーヒーを飲んでいる
ありがとう 飲み干してくれて
ありがとう 誰の声にも耳を貸さないでくれて
多分一生僕は君に銃口を向け続ける
それでもわざと引き金を引いたりはしない
僕がうたた寝をして幸せな夢を見る時
ふと間違って引いてしまうかもしれないけど
それでも君は決して、
錯乱して
僕をカトラリーで刺し殺したりしなかった
僕のコーヒーを怪しんだりしなかった
強く強く僕を見つめていた
だから僕が暴言吐いたり
恐喝したり
向けた拳銃をこめかみに当てたり
そんなことしなくたって君は言ってくれる
「愛してる」
僕と君はテーブルを挟んで座ってる
それだけで本当だって言える
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