花葬(かそう)

小さな僕に生えた右手はあまりにちっぽけで
優しさすらまともに掴めずにいた

言いたいことは全て産声で言い尽くした
あとの人生はそれを書き起こすだけさ

苦しみも悲しみも呪いの言葉さえも
みんなが光り輝いていたあの頃に巻き戻して

あの日間違った僕を落書きにして
そこら辺に咲いてる花を乱雑に供えた

そんなんだから上手く成仏する訳もなく
未だに僕に取り憑いている

花弁に契りを交わしてループする
好き嫌いが次第にラヴだらけになる

僕が死んだら文字はどうなる言葉はどうなる
身体が裂けて洪水になり押し流す

僕が咲かせた花だよ水やりは忘れないで
種が落ちれば僕の声が芽をを出す

だから燃やさないでね思い出全部
情熱以外は僕を燃やさないでね 



23/09/09 22:29更新 / らりるれろ
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c