日々をサブスクしているような気分だ

今日という日を買ってしまえば
財布の中身は底をついてしまうけど

この愛しい時間が続いてくれるのなら
明日のご飯くらい抜いたって屁でもない

果てしなく大きな何かに売り買いされ
いつか捨てられる商品=僕だとしても

この愛しい日々を保証してくれるなら
バーコードはもっと左寄りさ

まるで日々をサブスクしているような気分だ
別に僕は諦めた訳じゃない
痛んで腐ってロボットになった訳じゃない

負け犬だってツバ吐かれたって
この愛しい日々を手放せない理由なら
幾らだってくれてやる

朝起きて顔を洗って朝飯を喰って
満員電車に混ざってノイズになる車窓

ふと気付けばデスクの前にいて
眼鏡を外し眉間を押さえて目を瞑れば
自然に滲む涙

まるで日々をサブスクしているような気分だ
それでもこの毎日が好きだから
解約なんてまっぴらごめんなのさ




23/08/21 23:31更新 / らりるれろ
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c