孤独な夜
目には見えないけれど
目の前にたくさん浮かんでいるのは
泡となり消える孤独。
掴もうとしたら手をすり抜けて
パチっとごく小さな音を立てて消えて
決して手に入れることはない。
日が経つことに、歳を取るごとに
孤独の数は増えていき
小さい頃吹いたあのシャボン玉のように
街の喧騒と静かな自室を埋め尽くす。
一度消えたらまた生まれて
生まれたらまた消えていく。
このままじゃいつ窒息するかもわからない状況だというのに
無限に埋め尽くされるシャボン玉をどうすることもできず
ただソファに座って未来に想いを馳せているだけの
10月秋深まる夜。
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