回想
これは遠い思い出
シロツメクサの野が
目の前いっぱい広がっていて
遠くに見えるはレンガの塔
草の中にたくさんのバッタが
ぴょん、ぴょん、ぴょんと飛び交っていて
幼い私ははしゃいで捕まえるのだ
今では触れもしなくなった
元気で陽気なバッタたちよ
バッタを掴み、四つ葉を探しては草原を弄る
幼い手
青い風が吹いていた
風は鐘の音を届けていた
平和の鐘の音を
私の短い髪を、薄青色のワンピースを優しく揺らして
空が広い
ここはどこなのか
誰が私をここに連れてきたのか
二度と戻ることのできない、ただの夢だったのだろうか
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