詩情

なにか書きたいものがあったのに
夕飯に呼ばれたから
忘れてしまったよ。
「それくらいで忘れるものなど、もともと書くに足りなかったものだ」
あなたは言う。

今まで誰にも見せたことがなく、見せる予定もなかった詩を
初めて人に見せたんだ
あなたにどんな感想を言ってもらえるのかが気になって仕方なくて
あなたは「よくある、誰にでも書ける凡庸な詩だね」と言った
詩の出来具合ではなくて、その詩を私自身が書いたんだということが
1番重要なのに。

20/02/11 19:15更新 / らん
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