スキャット

彼女は、「わたし、飼ってたねこが虹の橋から降りてきて、天使の羽がついたままこの地面に横たわったら絶対に泣いちゃうなあ、」
とか言っていたが残念ながら僕は覚えてなかった、何次会だったかも記憶がない、十次会だったかもしれないし3時のおやつだったかもしれない、でも俺だって目の前のこのビルが突然崩れたら泣くよと思う。伊豆と熱海の海の音とピアノの音は「静けさ」という点で一致している。今俺はこの彼女を地産地消したいふるさと納税することによって社会貢献したい、普通の納税はたぶんもう出来ないからさよなら。。。新宿のヤマダ電機とやら赤提灯やらの煩い街明かりが交わり、それはもうエロティックで、蕩けてしまいそうで、頭の中に情景が激しく飛び込んできて、絶望した経験に、昔飲んだガソリンの味に、地面で潰れたコーラに、光に、海に、最高に、呑まれそうになって、そこにコスモ石油が降りかかり、最終的にはユーチューバーがよく作ってる銀の玉になった。ねこちゃん、俺のせいで死んじゃったのか、ごめんね、悪いのは俺だからね。泣いてごめね。




20/09/13 02:15更新 / らん
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c