僕を止める声

小高い山の森の中

小さく可憐な神社

早起きして参拝に

まだ誰もいない朝

鳥居の前で一礼し

拝殿の前に立った

お辞儀をした瞬間

真後ろで「ニャー」

思わず振り向くと

横たわった三毛猫

しゃがんで微笑む

お腹を撫でてやる

背後にだれか来た

お掃除のおばさん

途端に逃げ出す猫

拝殿の下に潜った

軽く会釈した私は

展望台に移動する

なぜか背中に視線

正面には何か看板

いのちの電話とか

どうやらこの山は

自殺の名所らしい

心配されたのかな

もしかしてあの猫

人を救ったのかな

24/12/14 23:53更新 / エメラルド
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