天
生まれた時から頭の上には空がある
日々表情を変える空は
ある時は自分の心の鏡のように
ある時は皮肉を言っているように
全てに平等である空を
人間は見上げ
動物は見上げ
星は見下ろしている
全ての人間の故郷の空は
生きているように鮮やかな青か
油絵具のように重たい灰色か
炎よりも赤い赤色か
宝石のちりばめられた奥深い黒か
空は
笑って
涙して
怒る
人々は空を
うたい
崇め
恐れ
呪い
愛す
ああ誰のものの空
神々のキャンバスから色は採れない
手を伸ばしても伸ばしても
雲を超えて地球を超えても
空に手が触れることは無い
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