後で悔やむ、のろまによる無力な詩
弟の主張は遮られた
いやに理不尽なことだった
父は話を聞こうとも、理解しようともせず
聴いてるこっちまで腹が立つような物言いと態度
私がここで一つ
「話ぐらい聞いてあげたらどう」
とか言えば、弟の話は聞かれただろうし、父は少なくとも自分は第三者的に見れば間違ったことをしたぐらいは気づくだろうし、私は弟にとって良い姉上でいられた
勇気が出なかった
弟は傷ついたまま、父は自分の大きな欠点に気が付かないまま
私は年が上なだけの小心者の姉のまま
私の心臓にもう少しだけ度胸があれば良かったろうに
きっと私はこの先も、喉奥で痞えた大きな力になるはずだった言葉を抱えたまま
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