道徳の授業にて
犬が死んだ
雪降る日に、自分の主人を待ち続けたためである。私のために、、、ありがとう ありがとう
祖母が死んだ
しばらく会えておらず、久しぶりに会いに行った次の日の朝に息を引き取った
私を待っててくれたんだ、ありがとう ありがとう
父が死んだ
弾丸を私の代わりにあたって死んだ、ありがとう ありがとう
友達が死んだ
喧嘩して仲直りをしたその日に病死した、仲直りまで待っててくれたんだね、ありがとう ありがとう
可哀想に なんて素晴らしい なんと美しい
…
なぜこの話が美しいとされるのか、私は分からない
恨んでないと思い込み
待っててくれたと思い込み
助けてくれたと思い込み
常日頃伝えていなかった ありがとう を死んでからつたえる
それで許された気になる
あまりにも自分勝手ではないか
死んだ方も死んだ方だ
自己犠牲はエゴイストのすることだ
双方愚か者である
私は愚か者でありたくない
正しい人でいたい
だから伝える
ありがとう
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