和三宝

淡い色合い

触れたところからさらさらと崩れていく

静かに舌の上にのせる

じわあと口の中に心地よい甘さが広がる

唾と混ざってどんどん溶けていく

全身に巡る幸福感

全て溶けてしまって

甘くなった唾を飲み込んだころには

口の中は空っぽになる

口寂しくなって

また一つ

また一つ

おっと

これ以上はいけない

明日の幸せのために

そっと紙の蓋を閉じる

20/12/22 23:12更新 / 1026
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