この手で

音楽が好きだ

ただ縁もない才能もないセンスもない

何度か試して

試す度に自分の才能のなさに悲しくなって

自分の継続性のなさに呆れている

音楽の授業は嫌いだ

音にトラウマもある

音のせいで精神を壊したこともある

それでも

私は音楽が好きで

感動して

涙を流して

鳥肌の立つ肌を擦りながら

恍惚の溜息を吐く

あの旋律がどうしようもないぐらい愛おしくて仕方がないのだ

今も昔もこれからも どこへ行こうとも

人々は音楽を奏で続ける

それが私ではなかっただけの話

ただ私はそれが

少し悔しい






20/12/18 19:31更新 / 1026
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