雨、襤褸、8時前

僕のせい、な気がした。例えば、君が怒るのも。
この手は君に、触れてもいないのに。

レイニー、僕の心は継ぎ接ぎだらけで、
真っ白な心を纏った君を妬んだ。

レイニー、君の心は感じないから、
僕の痛みは永遠に僕だけのもの。

いつまで経っても一方通行な僕ら、
いつかその視線が交わるかな。

彩度の低い雲がちぎれて、夕方の空を流れた。

ああ、もうすぐ夜が来る。

僕らをしずめる、夜がくる。




20/05/06 22:39更新 / ヨルノアサヒ
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c