こんな過呼吸の夜の内海
こんなにお墓が近い夜は
きっとタナトスの幽霊に憑かれている
あらゆる不逞を連れて
あたしは墓を掘るわ
何処まで行けるかしら
夜は何層なのかしら
あたしはいまどのへん?
こんなに死に近い日は
からだの傷がよくうずく
痛い 痛い 地獄に来た覚えないよ
…いやもしかして
もう拷問は開始されていたのかな?
寒い。冷たくなってしまった手足を、ようやくあっためる。
こんな狭い場所では、空も見上げられず、
私の背中は丸く曲がり、地面に肺がへばりつくところよ。
ああ、誰か、空を、見せてくれないか?
うふふ。あたしね、空を見たいの。
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