背骨の唄

伸びた爪が、曇った瞼が、
たりない脚が、狂える子宮が、
涙をのんだ塩がらい喉が、
むせかえして、むせかえして、
噎せ返している。

助けてくれないのね。
過呼吸酷いのよ。
ひりひりしている。
枕が頬にこすれて。

真実を、奪い、忘れて、
あなたの目、
うつらないよう、隠れてみせる。
ねえ、背骨ごと愛してよ。

19/12/22 05:21更新 / ヨルノアサヒ
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c