38度2分
ぱりん
◎
わたしの身体と精神は
離れ離れになって
今もずっと半分を探している
◎
花が咲いても
花が散っても
いずれにしろ
その花は綺麗とは言えないものだと
私は知っている
◎
幸せを、
運んでくれる青い鳥、
私の前で羽根をもがれた。
◎
ほんとうのところはノイズだらけだと知った私は、
かつてのサンクチュアリーから裸足で逃げ出した。
脚を撃たれて大地に倒れ込んだ、
脈拍に合わせてどくどくと流れ出る血の生暖かさと、
1秒ごとにひどく襲ってくる、
今はまだ鈍い痛みから目が離れなかった。
◎
猫のようなまなこで
すっと先をみて
それでもう、駄目だって
あたしは動かないまま泣いて
涙は頬を伝って
列車は次の駅へと向かって
サイネージと目が合った。
◎
愛してることに気づいてもらえなかった。
大好きだと伝えておきたかった。
僕のいない間に、
きみが消えてなくなることが怖かった。
幼い日の高熱のような、
夏休みのはじめのような、
新しい朝の空気のような、
そんな君のことが、
何より、誰より、好きだったんだ。
◎
キャンディころり舐めてあたし浮遊感で熱を帯びる
ひらひら歩くすがたが金魚みたいだねって君が言う
これからのことを話すのはやめた
きみは宇宙からの贈り物だった
息が出来なくて泣いていた私に歩き方を教えてくれた 苦しさから解放してくれた
だからこの方法を愛というのなら
きみのことをずっと永遠に守り続けたい
ひとりぼっち
愛無き
◎
夢ばかりで いいから
眠れないときは
いきが苦しい 苦しい
どうして
◎
胸のざくろが熟れてはじけた
9月の終わりの秋の空
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