愛の味
傷痕を舐め合いながら私たちは生きていく
本当の愛の味なんて知らないまま
ただれた傷痕から漏れ出す膿を舐めあっている
みんな知っているけど知らないフリをしている
そうした方が楽だから
まがい物でも今の私達にはこれがお似合いだった
栄養価の低い愛には常に副作用が付きまとう
やがて依存し薄っぺらなそれを次から次に求める
私達はお互いに憎しみ合う、愛し合う、泣き合う
やがて疲れた頃には元の形を忘れている
本当の愛の味ってどんな味なんだろう
調味料だらけのこれは未だ棄てられない
24/11/21 15:28更新 /
ヨルノアサヒ
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