色彩
幽霊のわたしに透けない腕があれば
あなたのことやさしく抱きしめたのにな
ほんとはだれより弱虫なくせに
泣く方法を知らなくて膝を抱えてる
こどもみたい
ずっとひとりぼっちだと思ってる?
あなたは、わたしよりも
別のひとを
うんと愛さなくちゃいけないんだ
ほら、その曲がった背中、蹴っ飛ばすよ
いつまでも泣いてちゃだめ
わたしまで泣いちゃいそうになるから
ごめんよ
あなたとおなじ景色
さいごまで見ていたかった
それでも
頬をつねって笑った日が
夢みたいって抱き合った日が
ぜんぶきらきらしてるの わかるでしょ
おやすみ もう眠ってね
ちゃんとあなたの世界に朝がきますように
祈りはいつか小さな輪になって
あなたの薬指を
ほんのちょっとカラフルにする
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