タナトスの口づけ
夢のない神話の続きを話して
あなたのつまらない話が吐き気を催すほど好きなの
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抱きしめた腕はいつしか力無く垂れ下がり
窓に雨が当たる音だけ部屋に響いている
キスをした ゆっくり熱いキス
あなたは泣き止まない私を鬱陶しがって
頭を撫でると煙草に火をつけた
私だってヒステリーを起こしたくはない
強くめまいがするほど抱きしめて
からだの震えを止めてよ
独りでは寒すぎるわ
こんなどうしようもない季節にどうして
寒々しい冬の海を思い出すんだろう
口約束なんて信じられないから
ちゃんと行動して私に認めさせて
かすれた文字のようなものが
日記にびっしりと綴られている
きっとふわふわと溶けて消えるんでしょう
箒に跨って深夜の道路に飛び出さなかったから
今の私が生きているんだけど
1度だけ魔法みたいな夜に空を飛んでもいい気がした
夢みる乙女のナルコレプシー
失われた星の煌めき
あなたは私をついぞ救ってくれることはなかった
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