菱公子階檀
右乳のうえに三日月紋を
生れながら保つクレサンテは
彼、菱公子とその日 ふぃ と逢った
ほあとあったかい気持ちになった
菱公子
顎と額が鋭角に尖ってて
双の頬など鈍角に捻られりてて
たてからみてもヨコからみても
美形と視えない造趣なのに
どうしてこんなにもねっとらと頬って
おけないきになるのかしら
気が沖 縄なさすぎるわ
案の定その公子は汎だ宵い寄ってきた
「どうしてきみはそんなニモ
ぼくのかおをいろんなとこから
査察するのだい?」
あら。
失礼な娘と想われてるの 菓子
ら ぬふる、ふふるし♪
とうぜんのかがくはんのうよね
クレサンテは朧す当てを伎ざ 裸だけ
ちちなるもっかる三日月紋を 店せた
『紋が綿櫛しを 乳魚篭くのです』
公子は蕩けフェイシズで くすち 嗤い
ユビをクレサンテのつきでた紋に
当て靱なやかに とん 翅ぢいた
褐瘡があさってに跳んで弾還どって
菱公子 菱公子 喚池、菱公子
おそるべき無自覚の技公子
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