野付嶼封抄 〜ユーカラとカレワラの係累〜



東てのひたすらひたすら筒弦られる
         さいはてのたび

えぞほんどにとって屈っついた

それは沙の嶼だった    
        

墓ないのに骨るけき殻いち ひきもどされるジュラ紀ペルム紀デボン紀

トドワラの趾林だけが古死えの城らべ まだ吟たう

そのはざ磨をふき磨ける風も

鳴いている哭かしてる

まるで東方のカレワラ

カガミのようにユーカラにさえ照かりあて

囀ずるフレイズはひとつだけ

さいはてはなにもしないのに哀しい

なにもないから啼なしい (´;ω;`)



春国岱発つの定期船の盤でわたしは

たびした壽い途すぢをようやく

          ふりかえれた

先たんまで意思貫くように毓るいた

せんたんにはなにが?

そこには淋びれた屋やがあった

浦の漣寄せる瀬の狆やかなサントラ
               が     
        泳よっていた


 みあげると砂州崖のかなた そこは

      けむれる羅西亜細亜

かすむケムライの碕 網烟に猯みれる

 ばってん 翻りむくと

わたしの背ろには標津なるる
      ほっかいどうホンドと

そのおくに臥たわり安眠饕る

ニッポンの圀膩 そのものが透け


そのばで息絶え了わっていた



その瞬つ条わたしは絶命の美粧に討たれて 石識の碑となり

暫らばく   居ごけづにいた











 その モニュメントのままで崖おい
 月日をおくった





21/05/31 00:55更新 / OTOMEDA
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c