パラダイムシフト
仮想世界期の黎明段落に
わたしはバターになるんだ
そこはかわいくこさえた仔が
縦横無尽に趨りまわれる領ろの虚ろ
所謂るゆるゆるなオープンワールド
っての
もちろんフルダイブにはいささか
技術的シンギュラリティ越え
要するかもしれない
でもいずれこれら受け継がれた
イシキがみずから望んだ仔の外套で
羊水からあらたなポエットリイ筆づって
眺める常識が染み込んでくるはず
常識ってのは常時ウワガキされて
変貌していくナマモノだから
あとは仮想のほうに魘き込まれ
呑まれたひとたちにどう当たるか
倫理的法政的なもんだいのみなんだ
仮想なじぶんのほうが肉樽なじぶんより
楽しかったらそれこそデータじんとなって
本当のじぶんのほうは火葬するしか
なくなっちゃうアンチマテリアル
パラダイムシフト
そんなもんだから バターとなって
液面下から時代を精査するひつようも
クルクル くるとおもうの きっと
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