明月院にて



このころになると無聖にしたい
KAMAKURA彷徨き
執権職北条氏ゆかりの古庵・明月院

五代目時頼公がその波瀾の生涯を閉じた
最明寺=禅興寺跡の塔っちゅうが遺こり
当時の直截自恃克己の質実を現まに継える
いちめんの蒼いアジサイの群棲
そのあいだをコロナ禍うすまり
マスクをはずしはじめた観光者らが
奔放氣儘にたのしく抜けていく
雨季ならではの趣酬きを味締めながら
そのうち あじあじ と
またあめが振り出した
青紫のフィルターに脹らませられる領分い
翠の広葉が慄りゅえ 此処の叢サ翳に潜むる
なもなき卒士のふらの タマ が歯を剥いて
嗤るぁってるようだったよ
浦手にひろがる郷と山にも籠もる神神 y a
ホトケタチも 錆び鎌を 降り挿頭し
谷戸の鼻先の人家市街という辻道化劇杯いを
諸覧しているケハイ せなかでぷんぷんだ
感傷にまみれた邑ち門ど が
艸木の檻やケープとともにそらにかぶさり
豊う大いなうみのまえに横臥わる
もっぺりと漲なぎり満つるれきし
そのおんみょうに時代の前後関係をみ喪ない
今更レーワの穢れにおどろく 錯角水槽の裡





23/06/20 05:32更新 / OTOMEDA
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