廃駅で独り腐る
とおい少年の時代の夢をみた
世界ははるか頭上に末広がり
果てなど見えなかった
選択肢は目前にぶらさがり
あまたの世界線の始発点
いまいる駅舎から八方に延びていた
ノーヴィ・ドロージュカ
覚えたえのロシア語が
行程示す羅針盤となった
いまはどうだ?
八方塞り
伸びているのは数えるばかりの
選択肢と待ち構える命の洗濯機
でもそこは闇に囲われていて
こわい
少年の時代はむぼうが容認された
いまは可笑しなことすると
すぐ通報され衆目に晒される
それが社会人だと道徳は語る
だがそんな意識下のトラウマが
ジレンマとなってストレス拡げる
やがてそれらは染色体を変容体にし
非尋常細胞が宿り木の思念と係わりなく増殖し
当たり前のように
宿り木を死者の墓標の下に
ついかする
理不尽理不尽理不尽
往生際がわるいと謗られようと
絶体受け入れられないよ!
だからしかたがない
法華経か旧約聖書か
こんどはどちらをよんだらいいのだろう?
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