タダだから オレのノクタアンを聴いていけ
ベレンの塔ちかくのバルに
大航海の槽ねが就くと場らわれ
東国から誘ざなったウードを奏きつつ
泪きながらファドを宴う
どんくさいあいつがきょうもいた
かなしぃ旋律ふるゑるアホ鬚
ウードの弦は針きに狂喜を奮びて
円るでシタールであるかのやうな
淫靡を醸もしつ発酵霧を薨散させる
ヤツの憑かれた訛ま蠱のしたは
象形悶条の皺環に付着どられ
その瞼が頭蓋のなかに鎮座する
眼窩の貌ちをしゅうびに擦ぞる
宴たが渋びにはいったその瞬つな
聴客らがぬさぶる漿づぱいぷの
拍いた硝煙んひきくとばかりに
焚 ち 爆 ぜ た
呻ぶっ くぐあっやべえよこの馨おゐ
某輩もんかが芥子実とマンドラゴラを
ゐ莽さの膣かに服ぜやがったなっ
くちぐちに畏かり心頭あげるるうきぃ達に
ヤツはユビで弄さぐる奇蹟くるを停めもせず
おとしまえは演目が片付いてからにしろとだけ
ふくく吼えて和してにどと熄ごかなくなった
斃とにはファドの膨く慄る演だけが
哭くうで妖まる靈まらに鎖みついた
それは爽う
世伽ぎ噺しで縺むがれる
虐じらきやるけきしゅとうおり
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