旅葛籠
旅先から投稿である
コロナに悶える都市部の愚況を
端から眺めたくて
理不尽が当たり前のように囚えられ
怒りすらも外にだせない異常な現実を扱き下ろしたくて
こんどの旅は強行した
フラストレーションと腹立ちの余り
じぶんの体力じゃむりだとはなからわかってるみちじをむやみにあるきとおした
そのけっか
四肢はガクガク
足のうらはマメだらけ
旅の途中で腹をこわし廁捜しまわるという落ちまでついて満身創痍だが
日常への怒りはまだ収まっていない
国土の新緑はこんなにも鮮やかで眩しいのに なぜ多くのひとが病床に監禁されたまま
次々と息を引き取って逝かなきゃならないか
ああ 終幕のみえない混沌の続く街に還ったら
令和社会の本質の定義を見つめなおし かんがえる日々がまた戻る
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