人間様卒業
卒業式の日がとうとうやってきた
滔々とながれ蛇ねる大河の
息 窟 サ イ ハ テ
きょう2099年３月31日はわたしたち
じんるいが人体という制服を脱いで
人間時代という学園を卒業して
銀緑いろのツルツルしたビニルの
ような肌触りの新しい制服躯に
着替え銀河中枢の主系枢軸星邦に
昇躍する日 整列するその日
一縷の例外もない
生有する誰もが合格し次へ移相する
さだめの瞬がやき
ほらもう既成の肉が溶けだしている
おもいのほかグロイ
はるという肉退けの季節だ
すべてがかわりゆくシーズン
テンミレニアムのなかでも
ワンハンドレッドミレニアム
のなかでも
ほんとうに特別な日
みあげると
光明な昊ら満一円に
枢軸列星群のパノラマである
６つの惑星が提がって
歓待のたれまくとなっている
ただこの哭のためだけに
ゆうだいな景観 でも
かすかに霞んでふるえている
ノワナゼ
さむいの？ もうはるなのに
ハルナノニ
さあ
でも じっとしているなよ！
立止まって 地面の上ばかり
見詰めて硬直してちゃ駄目だ！
だめだだめだだめだだめおとめだ
あるきだせあるきだせあるきだせ
ほら脱いで 結いだら
着替えてあたらしい外見得たら
眩しい象限みえてくるでしょう？
祝典がイザはじまる ビザをだせ
ぜんいんで一体も洩らさずいわう
オワウ
graduation
congratulation！
コングラアッチュレイションヅ、
じぶん
コングラアッチュ！ 全員な！
地球も消化されてわたしたちの
養分となれるのを慶んでるでしょう
太陽の大舞台すらこのひのために
マルで解放された式場だね
ハッハ ﾐ☆
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