嶄嵒をこえてゆく
嵒わしい峡谷を自力で踏破する意思がごとくおれはきづまみれの四肢を振上げ前へ踏出す
それしか能のないばかだもの
嶄嵒(ザンガン)と岑嵒(シンガン)と
めのまえにつぎつぎに立ち塞がる困難の巖
「ひとの進路をきやすく塞ぐな!」
おれは叫んで葦の深層をかきわけて
これまでに無い路をつくっていく
そういう 職業だ 埋れるまえから
とっくに 諦めてる
耕し培い給餌し 便となむ
そのいちれんの過程がすなわち家庭
家庭科はそういういみで国土建設の
柱だと おれはむだとしりながら
中枢に 本部に 提言しつづけている
少しは家庭の貌を未来進化させる
ために 国家経営戦略を練って
留意を注ぐべきだと
それでも国体維持存続のみを掲げ
民草の幸せもいのちすらも
捨てゴマと位置づけ消耗品にしか
みない中枢配員らは愚昧以外の
なにものでもないらしい
こうしたリフジンがいつの時代から
いつのみらいまで繰返されて
いくのか
おれは天をあおぎうでを差し延べる
理不尽も欺瞞も忖度すらも赦さない
おれはばかでマヌケだが
ばかでマヌケだからこそ分かること
可きることがあるんだ
このいのち紡ぐ限られた時間使って
それ果たす
実証する そうした生のいみとかち
こそ おれのなかだけで 貴うとい
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