『グモミ』、旭と島国の交換手帳
オハヨー
電柱のむこうから
キミはちかづいてこないでみえ隠れ
片眼とおさげだけだして瞬きしてる
なんてひとみしり
ついには制服のお尻をむけて
うしろあるきにちかづいてきた
俺そんなに嫌われてるのかな
幼馴染だとおもっていたのに
旭ちゃん
日の出前にいつも部活に出かける
俺を一目みに 帰宅部の癖にキミは
まいにちはやおきする そのくせ
ほとんど話しかけてこない
近くにきてもいつもお尻むけて
そっけない素振り
なんてめんどくさい天の邪鬼
でも俺のこころんなかにはもう
ツノとシッポのはえたキミの魔物
小鬼キャラが槍もって暮らしてる
ものごころ人見心地つく前からの
腐れ縁だものしかたがないや
キミはきょうもいちにち
不運のくものあいだを縫い泳い出
町のうえを闊歩してやがて傾むき
ひっそりと 西の山のむこうへ
帰宅してくんだねえ余香撒き撒き
冬野旭ちゃん
俺はキミに恋し続けるのを一生
罷められない 恐らく
もうすぐ冬至 Xmasとイベント押し
するとキミの控え目な短い登校も
折り返して 自信を取り戻した
新春旭ちゃんの気性に取って
かわられるんだねえ 毎回の事だが
だが俺は申し訳なさそうないまの
初冬のキミがいい うぶ毛の先も
こそばゆく擽ったい キミにいつでも
密やかな温森を給けて貰いたいんだ
ぷかぷかマフラーの朧服ったような
白くて哀しげなキミに寄り添い
ホオズリしたい俺 北半球島国
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