雲の潮氷子
さいごの数秒迫 まり
みあげてみた
雲のかたるかなた潮道の分岐礁
ながれるなみの 馨と もする
還してはよせ皴わすまじかく
寄せては反す源泉の水滴の琴鍼も
寄そってくる
おそってくる
おしよせてくる ばどびどべと
イメージがいしきにいっきに
オアシスとなって堤んでくれる
ふせいでくれる まもりくる暗さ
はだかを責め裂こうとするいか
いわ いな あらゆる邪こしまから
みをたてにしコナにするいじらしさ
になみだがながれた
だから座ってキミに寄りかかるの
そっと下から 息してないキミの
耳たぶあま噛みして訊いてみるの
ねえ…… 「いきてる?」
キミは こたえない
びどうだにしないヒトガタ
眼球のない双の眼窩の黒が畏ろしい
キミから流れた穢漿の泉が何だか
すごくおみおつけを思わせる
あもあも ってキミの最期の聲ば甦る
卑怯者!
わたしをのこして
ひとりでかってに出筏つなんて
じゆうになり今ごろさぞステキな
気分でしょうねあのこと二人きり
うらみごとを白眼の人になって
くぶやきキミのおみおつけを
すすって舐めた わたし変な人だ
潮と鉄混りの窒素や塩素の味がした
キミのかたくなった心臓を爪みだし
じぶんのも搾って白と朱の雑じった
ピンクの オ・レにしてかけ
彩飾したフタツのごちさばを賑ぎり
泉の面てに映してそのまま直立する
仁王立ちの秘めのオブジェのように
フフン ミ
こんな扉絵の途じかたもどこか英雄
ッポイわね
ヘアリ テイオ テイオレォ ショーコ
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