短冊雨
そとでそらから
たんざくなあめが降っている
ひとのねがいがシトシトふって包まる
ぴっちゃん とはねてとんできたそれら
はせつないねがい
説明なんかできっこない切実なソレ
哀しい想いのかづかづ
ねがいは扁けた未来にむけた耀かしい
ものばかりじゃない
そんなことはわかっていたんだ
報われない現実を打破して
切り拓きたいという想いだって
何処にだってたくさんあるんだ
いちねんにいちど
そのおもいをあなただけの詩 片
にして記き録めよう
するといちまいいちまいの短冊は
ちいさいモバイルになってくれる
とてもうすくて時代の台風が拭けば
糸ともたやすくとばされるように
みえるけどそのコンマすうみりの
膜層に封じ篭められた竜報は
ディジタルよりも硬く鮮明に
ひとのこころねに雕刻され
根を造って天蓋に城っどがる
閃りの塔になる複謝矢なんです
つゆあけまえの七搖すり夕では
そんな大舟ね山車がなん隻世紀も
よこいちれつに 航く
面映ゆい 砂サ子細工 鏤りばめた
乳河のただなかを
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