末裔

おふろあがりに ただの剥き身で
にわへとびだし肌を開らしてたら
夏の終りの餓えた蚊がやってきた
前やうしろの大小双丘の丸るみや
狭隘ぶなどがみるまに被われたが
あたしはまるで柔うたいぷの如く
両のての平をハイパービット化し
高速に繰出してちっぽけな命らに
健やかな冥土を贈り届けてやった
『……五百二十二体目、……五百二十三
体目……(やあっ とおっ!)』
些命らは物凄いスピードで大量の
黒い屑く袋へとその相を転換んし
チャラチャラと一とまとめになって
地に廃てられ風にうながされるママ
とあくはるけく散逸つしていった…
あたしもかれらもこの惑く星上に
一度は登壇した六千兆のいのちの
おんなじ末裔なのかもしれないが
すこしも異わないのかも知ないが
しかしかれらへの慈傷はムイみだ
かれらはその遺伝む的ほんのおで
あたしの液体を渇とめて追い漁がり
あたしも痒いの厭よ の経験的ほんの
おでかれらを雷撃的にちくちくくち
くするホミサイド(大量虐殺者)となっ
てる
のだわ
あたしの肌おもてのおぴぃぷは
かれらにくわれたあとのぷくうと
いう脹らみこそさほどでもないが
おぬれのびんたでみるも噺やかな
紅平野となり 秋の初風に床れる
彼岸花の群生によく映え 型に虎ら
われない至極の芸蹟とと化った
そして今夕いにはまた庭は先の
小川をはさんだ対岸の桟敷から
馴染みの観衆りーたちによる声援と
嬌声が挙がるのが聴こえた
あたしは羞ぢらい朱からみながら
いつものようにてをふって応える
あぁ 今年もすこうし冷えてくるね
蚊のスィーズン終わって閑ずかに
なったらこうゆぅステージ開催する
名分なくなるのって何だか勿体なく
ってイヤだわ…… (ん?)





22/09/13 02:20更新 / OTOMEDA
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