潮の導ち弾き、随の経路


尾道水道はおおくの文人達の情緒を
はぐくんできたみずのみち
昭和レトロ浪漫の残り香を点どした
きたのやま浪みにゃ山頂に煌けやき
千光の観音微笑 ふつわらい
問わを薬すぐる 感応の弾け哀い
すこし両クチビルをあけて
なにか唱えているようにも想える
奉ずる 鈴宅かなる こあね
じだいうつれどもいにしえの故変
みづもに映写する鋏まれた投影館
ポンポン舟ぼくの印象をよこぎる
印画紙と真鍮版画どちらが末まで
粋き永堪えるかとか他愛ない会話
波充つ器つす潮のフロンティアと
仏の思惟手 施無畏印が鬼出電入
する緑の城壁とのその迫ざ間
婆ちゃんがほほ餡みかけてくる
錆びれかけたアァケイドをぬけて
もくぜんとひらいた汁屈がみに
あなたのくれた片身のライターを
ぽちゃりと棄て駅魁へ身を翻した
駅ぉ島の平らに留まって汽笛枩つ


22/07/26 05:00更新 / OTOMEDA
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c