余晃




まえのほしの甘光が
このじだいにも少し遺ってるよ


ほらっ みてご覧


こんなに 郷里からはなれて
はるか遠い魄ま敷きだけに
果 っ たのに
またあなたと逢えた
死んだ おかあさん


自分もこのおん襤褸になった
躯袋を惜しげもなく棄てたら
おもったより気楽に逅えるんだね



ほら 贋ものの街角の姿の蔭で

もっとさきに死んだ父さんも
少年のかっこうで手をふってる

ようやくぼくもこっちの領域に
辿り着いた
鰓らばれたけっかなんだ



あぁ シ なんてゼンゼン
怖いことじゃなかったんだ


ただ未体験でただ夢混の界面下に
雫づんで游ぅく

だけだったんだ



あはははは
これが ぼくの 閉じたけど閃らいた

一惷







22/06/27 04:34更新 / OTOMEDA
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