虚織りの海



肌のそとがわは夏まえだが
ぼくのこころはいつだって
こおりが浮いてる冰悔だ

虚空は恒ねに魑魅魍魎つに織られ
くつり 拡 げ られている
ところがそのとちゅうで唐突に
折れて しかいのそとに消えている
その果こうがわはこちら側からは
いっこうに 視えない 不識領分

おおきなうなばらの水平線の先が
折れ陥ちてじつはそこから
ヴァル ハラが徐るのかもしれない
何もなく ほしぼしの下の痘痕盤た
といみない窪みの連続かもしれぬ
病みの狭ょう怖とおんなじ疇ぐい


こころのどこかでふき荒ぶ


虚織りの水堂で そのなかに佇む
岩窟にぼくは亡 ぅとたち くつし

靄 柱のあひだからかひまみえる
すぐかたわらの終末を みすえる









22/05/19 05:22更新 / OTOMEDA
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c