エドエド
隅田川は江戸の静脈血管
ゆったりながれて
ビル底のヒイトアイランド度
を冷しながら棲む者の心も
快やして漣く
おおくのミズ海月たちも
そこを一期の棲みかとし
ぷかぷかふらゆらウカブ
おれもそのいつぴき
エドッコラゲだぜ
此処はすこしにごってて穢いが
塩気まみれててほぼ海
河口から港液が満干作用で
遡流してきてくだってくる
雨由来の川水とぶつかり
押合い 混じり愛演じるのは
すこしさきの竅なば
清洲橋のしたから
4つの月(胃腔)でおれは
近隣を探索する
ぐおっ
さいきん復活した邸船が
川浪かきわけてきて
おれをふくめ何体か潰す
しかしこんなもんでは
おれたちはたやすくしなねぇ
べらぼうめぇ ……だよったく
エドクラアゲなめんなよ
こちとら墨田のみずの名産でい
おまいらおれたちくらうと
はら壊わすだろうけどよ けっけ
……む いっかい喰ってみるかい
どうせなら酢の物でたのむ
ででん ででん ででん けっけ
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