はなちらし(瑛枚伝聞)
とうとう花散らしの雨がふりだした
諸行無常、ものの憐墓なさだ
花見にいけないまま
ひとをなりふりかまわず今怨んでる
ここはさながら令臓虚の感触だ
き嶺いにみえるけどどこかソトガワ
嘘粗っぽい
ウスザムク さみしさコミアゲテクル
しし しし ししし と
がらす額に棄ばられた紅びらたちが
窓といつき 貼つき 私を殻かってくる
キャキャキャキャ ハハハハハハ
うるさい まぬいけの痕滓たちめ
おまえらなんか どこかへ行って
羽もれてしまえ
硝子や 湖面でゆれる華水母げ達
くわくわ すくく ぷぷぷ
歌餉の惜しまい、想った
ハナチラシ という、春とは分つの
きせつのはなしです
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