マスカレエドマアマレエド
むすこよ
ぐぅのこぶしをギュッと結ぎり占め
あおむけになって無防備に天真の
えがおを演せているきみへ
先輩のぼくから大賛辞を贈ろう
その空虚な心に翼く留置くがいい
先ほどきみが舞い降りたこの丗は
どうしようもなく理不尽で
ムカツクことばかりの空域なのだ
ぼくにはかおを無精髭だらけにし
めのしたに隈をはやして熊のように
絶望しジベタにてとひざをついて
悶絶するきみのミジメな末路が
よくみえる
ザマアミロ
ん? こんなところに鏡あったか?
それはさておききみは今産れてきて
たいへんイーキになっているが
ろくじゅうねんいぢょうの
あきるほど長い余生がまだあって
oresugeee!と有頂天なんだろうが
ぼくにはきみに課せられた鎖と
ズウヂカ がよくみえる
ハハハハハハハ アハハハハ
ひとのいない場所で高笑い続ければ
悪になった詩情で充足できる
微小な器のぼくであるが
きみもそのうちかならず
そんな存在になれるよ
サホド苦労もしないでね
まあたのしみにしていたまえ
さきはながいんだ
なにか失敗したらぼくでよければ
撲ぐられにきたまえ
この両掌はいつでも空けておく
きみ専用に
いちど袋くろ叩きというのも経験
させてあげよう
ぼくもあれされて人生が反転させ
られたからね
まあきみをここに登壇させたのは
ひたすらぼくの罪
だからぼくはのこりの一生かけて
きみの踏み台と反面教師を勤めて
あげるからきみはその引換に
いずれ認知症の闇に沈んだぼくの
盲導犬となってゆく方向を照らし
出してくれ ほれちんちん
ぼくがいなくなったらきみは自由
そこからはきみ自身の生を楽しみ
ぼくなぞ忘却してくれたまえ
ん?何なんなら軟かなそのユビで
今すぐぼくを絞めてその脱出期を
速めてもぜんぜんかまわないよ
返り討ちが怖くなければね ふふ
いづれにしろきえゆく旧い老じい
たちのマリオネットのままで
鎖さりつづけるかどうかも自由だ
いまきみのまえにはあまたの
選択肢と世界線が用意されている
そのことだけはわすれずにね ふふ
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