鳥葬
柩はない 棺はない
むかしふなのりたちにボンベイと
よばれていたムゥンバイの都階の
一隅くに ゾロアスター教の
鳥葬台「沈黙の塔」があります
そこを訪れいくつもの骸観察する
印度のひと々の骸くろ髑ろ骨肉滓
眼坑がくろぐろとするどく
鋭意とわたしを滅つめているよう
その窩なとひからびた睾に
日本でわたしが振ったヤツの
醤ょう油顔がだぶって糟すんだ
醤ょう油顔のくせにいくじのない
ツパイみたいななりをしたヤツ
目の前には腐敗してこんどるらに
無抵抗に啄まれてく印度のひと々
でも結局ヤツが忘れられないね
そうだ 決起してみようか
とうとう決壊したわたしの思索は
印度のひとたちと一緒に横こたわり
ならんで嘴訪れるの待ってみた
まだ息てるけどわたし美味しいわよ
そしてこんどるのなかにチャッカリ
収蔵まって日本にはばたいてもどり
こんどこそヤツのまえでSUNAOに
なりたいなあ ねとゆいちづなねがい
そのままヤツの血管の浮上がった
突端啄み ヤツの髄ソキシと合流し
とことんまで裏歌依できたらいいな
ぁァ ァァ
びっくりするほど引っ張られ伸びた
じぶんの美麗に紅い筋肉繊維を美桜
降しつつわたしの残留恣意はそんな
下荼らないこと感じてたようだった
あっけないほどそのじぶんだけの
キモノだった骸のはての物品ンに
愛着も遺念も感じていないのが
ふしぎな死後と現実の関係だった
『じぶん』形成する思流るギィの
残滓がまだここに執拗に存在して
循環しつづけ輝るからかなあ?
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